papillon pochette story

パピヨンポーチの誕生ストーリー

今ではkamome boutisの定番になっている、パピヨンデザイン。その誕生にまつわるお話をご紹介します。こんなふうにパピヨンポーチは生まれました!

娘の小学校の思い出

娘が幼い頃、フランス現地の幼稚園や小学校では、母の日にはよく、先生の計らいで、プレゼントを作ってくれました。

小学生のある年の担任は特に素晴らしい先生で、娘も私も大好きだったのですが、折り紙の蝶を教えてくださって、子供たちは山ほどの蝶を折りました。それを先生が、ひとつづつ繋いで、ゆらゆら風でゆれる素敵なモビールを作ってくださいました。

細かい作業は、まだ小さな子供たちには難しく、針を使って糸とビーズで蝶をとめる最後の工程は、先生が一人で仕上げてくださったようで、相当な時間がかかったことでしょう。1クラス約30人の子供たちのお母さん分を、単純計算でも、1モビール10匹x30人分 = 300匹も!?

それを娘は大きな箱にいれて、私に見られないように背中に隠しながら、学校からこっそり持ち帰り(私も見て見ぬふりをして、笑)、私の似顔絵を描いた愛らしいメッセージカード付きで、母の日の朝にプレゼントしてくれた時には、優しい先生と小さな子供たちの愛のこもった贈り物に、おもわず感動で、うるっとしてしまいました。

パピヨンにのせた想い

フランスの学校では、クリスマスや学年の終わりに、特にお世話になった先生へ、贈り物をする習慣があります。クラスみんなでまとめたり、個人で渡したり、年によっていろいろです。

その先生には、ちょっと気難しいところがある娘をよく気にかけていただいて、コロナ学校閉鎖が明けた直後の混乱で通学したり遠隔授業になったり、まだ落ち着かない時期でしたが、毎日すごく楽しそうに前向きに勉強に励むようになり、親として感謝の気持ちいっぱいで、私も何か特別な贈り物を個人的にしたいな、、、と考えました。

そこで、母の日の感動を心にきざみ、あの愛らしい蝶のモチーフにのせて、感謝の気持ちを伝えよう!と決めて、試行錯誤の末、オリジナルデザインのパピヨンが生まれました。

ささやかですが、その時の私にできる最大級のスペシャルなプレゼント。布と糸と針と自分の手だけで生まれる、心をこめたブティの小さな贈り物が完成したのでした。

↑先生のところにお嫁入りした、記念すべき、初代パピヨンポーチ。娘と一緒に作った、庭で採れたラベンダースティックとともに贈りました。

さらに羽ばたくパピヨンポーチ

その後も、学校の先生方や、お世話になった方への私の定番プレゼントになったパピヨンポーチ。

ポーチを自分でも愛用していると、「わぁ!かわいい!こんなの欲しい!」「ブティやってみたい!」等と周りの方に言っていただけるようになり、このデザインと作り方を公開することになりました。

大好きなブティを、誰でも気軽に楽しんでもらいたくて、忙しい方のために転写済みキットを揃えたり、リクエストに合わせて、サイズのバリエーションも増えていきました。

感謝の気持ちと幸せな思い出から生まれ、今ではkamome boutisの定番作品になっているのが、このパピヨンポーチです。

さまざまなパピヨンが、あちこちで元気にふわりと舞う姿を想像しつつ、フランスだけでなく、海を超えて日本や他の国でも、今では両手で数えるくらい羽ばたいたでしょうか、、、皆様に愛されて本当に嬉しい限りです。

世界にひとつだけの贈り物

ブティは同じデザインの作品でも、作り手によって、完成品は触り心地や印象がかわります。

ひと針ひと針、想いをこめて、優しいふくらみに触れながら、時間をかけて出来上がったブティは、唯一無二の作品です。そして、大切な誰かの喜ぶ顔を想像しながらの手仕事の時間は、それ自体が本当に幸せなものです。

みなさんも、誰かのために、あるいは自分のために、世界にひとつだけの、心をこめたブティの贈り物、ぜひ完成させてくださいね!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

おまけ

パピヨンポーチのイメージスライドショーです。