材料
縫い糸について
ステッチには、コーティングされたキルト専用の手縫い糸が、もつれたり玉ができにくく、お薦めです。途中、糸のもつれをほどく作業はかなり時間ロスになるので、イライラ・ストレスを確実に減らせます。
- Gutermann Quiltnig 綿100%
- Dual Duty Hand quilting ポリエステル混
- フジックスキルター、キルターファーム 100%ポリエステル (色が豊富なので私は愛用しています。)
- ダルマ家庭糸 細口 綿100%




デザインによって、ステッチのラインをくっきりさせるために、刺繍糸を使う場合もあります。(その場合は刺繍針を使ってください。)
- DMCコットンアブローダー25番 など

縫い糸は、基本的には、布と同色を使います。完全な同色が見つからず微妙な明暗で迷ったときは、少し暗いめを選ぶほうが、自然な陰影となってなじむので、お薦めです。現代的なブティ作品では、あえて別の色を使ってラインを目立たせることもあります。

色見本を使うと、ぴったりの色を探すのに便利です。上の写真はフジックスキルター&キルターファームの色見本帳。
詰め糸について
ブティ専用のコットン糸もありますが、よりのあまいサマーヤーンなどが適しています。
綿100%は、しっかりした仕上がりになります。
アクリルなどの混紡糸は、ふんわりと軽い仕上がりになります。
- le Baufil coton special No.8 ‥‥フランスではブティ専用糸として比較的、手に入りやすいです。
- Fonty coton club5 綿100%
- Calin 綿100%‥‥細め。フランスでは低価格。
- Lily Sugar'n Cream 綿100%‥‥北米のメーカー。固めの糸で、詰めるのに少しコツがいりますが、カチッと仕上がり、しっかり詰めると小さな巾着などは自立します。
- Ricorumi 綿100%‥‥細めで、あみぐるみなどに使われる。カラーが豊富
- Plassard Grand Large(綿60%アクリル40%)‥‥軽くふんんわりした仕上がり

太さや手触りはメーカーによって異なるので、作品に合わせて、お好みのものを見つけてみてださい。
現代的なブティ作品では、色々なカラーの詰め糸をつかって、あえて内側から色味を透かして見せ、表現豊かに仕上げたものもあります。
布について
表布
伝統的なブティには、一般的にコットンバティストが使われています。白が基本ですが、カラーもあります。

バティストは日本では手に入りにくく、高価なので、薄手の平織りコットン、綿ローンやキャンブリックなどでも代用できます。
シルクや光沢のあるタフタなども薄手で針通りがよければ適しています。ただ、一見、見た目は薄くても、針を通すのが固くて手が痛くなるような布もあるので、試し縫いをしてみることをお薦めします。でないと腱鞘炎に。。。

裏布
日常使いのバックなど、丈夫に仕立てたい場合、表布は、バティスト以外のものが適しますが、裏布は、裏からコードを入れるので、完成後にコードを詰めた穴が完全に消えるように、コットンバティスト(またはそれに準ずる薄手の布)を使うのがお薦めです。

現代的なブティ作品では、白い(または淡い色の)表布との組み合わせで、裏布はあえて濃い色の布にして、コードを詰めていない部分から色味を透けさせて、ニュアンスのある背景色として見せる手法もあります。
内布
伝統的なブティは、表裏の2枚を縫い合わせたリバーシブルの仕上がりになり、裏のステッチも表と同様に美しいのが繊細で優れた作品の一つの特徴なのですが、現代的アレンジの作品では、裏に内布をつけて、裏面のステッチが見えないようにしてもOKです。

裏の針目が見えない分、裏面に神経質にならなくてすみ、玉止めも中に入れ込む必要がないので、作業のスピードが早く、また好みの内布でデザイン的にも差し色が効かせられたり、自分の好みに仕上がりやすく、早く作品を仕上げたい方や初心者にはお薦めです。また、裏が丈夫に仕上がるので、バックや袋物など日常使いの作品にも適しています。

内布は、同系色、あるいは、差し色を効かせる 等、お好みでセレクトするのも楽しいものです。
